財務3表一体理解法 國貞克則

常々、税理士たるもの「会計と税金」はクライアントに分かりやすく説明して納得していただく努力を惜しんではいけないと思っています。
さて昨今会計の本はなぜか人気です。この本もベストセラーのようです。私自身も含め税理士という立場の人間からすると、こういう本が売れるのは“非常に困り”ます。→ 読まないといけなくなるから・・・。

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)


というのも「さおだけ屋はなぜ〜」みたいな、読者にとって会計をより身近に感じてもらうための奇をてらった内容のものと違って、会計の本質を分かりやすく解説している本はそう多くはないからです。
この本の読者(クライアントも含む)が「○○について解説してください。」と聞かれて返答にしどろもどろしていると「頼りない」とか「勉強していない」なんて評価を受けかねないわけです。
なのでこの手の本が出版されると一通り読む(読まざるをえなくなる)ことになります。
「こんな本読まなくても自分の知識と経験で十分解決できる」と思っている税理士さんも多いでしょう。でもそんな方こそ読んだ方がいい本もあります。クライアントへ解説するときの表現力や語彙が鍛えられるためです。
BS、PL、CS(キャッシュフロー計算書)の財務3表を丹念に解説しています。CSについて知らないことも多いのでは。やはり会計の本はいろいろと気付きを与えてくれるいい機会となっています。