the Beatles ♪LOVE♪ 11/20発売

シルク・ドゥ・ソレイユの最新作講演がラスベガスで開催されますが、その最新作が「LOVE」です。ビートルズとのコラボレーションで実現するわけですが今回全世界でビートルズの最新作アルバムとして「LOVE」が11月20日に東芝EMIから発売となりました。ビートルズフリークを自負する僕も早速買いました。そして5回ぐらい聞きました。

LOVE (通常盤)

LOVE (通常盤)


全編78分間、26曲に及ぶビートルズサウンドが35年の時を経て見事によみがえると喧伝されています。なんでもビートルズの伝説的プロデューサー、サー・ジョージ・マーティンとその息子であるジャイルズ・マーティンが手がけた新・た・な・ビートルズサウンドらしいです・・・。


正直に言いましょう。「はっきりいってがっかりです。」というより「もともと期待していなかった。」ですね。僕は。古くからのファン、最近の比較的若い世代のファンなど世代問わずビートルズのファンはいるわけですが、特に前者(古くから)の皆さんはある種の違和感を感じませんでしたか?僕もれっきとしたオールドファンでデジタルリマスタリングによる音質の向上は認めるところですが、いろんなビートルズの曲の音源を切り貼りして1曲(ないし2、3曲)を構成することにあまり意味を感じませんでした。オリジナル音源の一曲一曲を大事な思い出として心に刻んでいる僕としてはどうしても今回のアルバムまたはこの企画自体を良しと思えません。なぜならビートルズのオフィシャルアルバムとして発売したからです。

そもそもシルク・ドゥ・ソレイユからの要請でポールやリンゴ、ヨーコ・オノ、オリヴィア・ハリスンがこの企画にOKを出し4人がプロデュサー両名にミキシングを依頼した中、いろいろ作ってみたら結構よさそうなのでビートルズのオフィシャルアルバムとして売り出せば・・。という安易な流れが見え隠れします。

三年前に「キダム」大阪講演を見に行って感動した自分としてはシルク・ドゥ・ソレイユに何の文句も無いですし日本公演があったら見に行きたいぐらいですが、今回のCDはシルク・ドゥ・ソレイユ講演のための単なる「サントラ版」でしょう。映画ではないのですが。その位置づけでいいような気がします。
しかも一曲一曲にバックで重ねている音源の多くは「REVOLVER」「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND 」「THE BEATLES(white)」であったと思います。その中でも特に「THE BEATLES(white)」からの音源が多かったような・・。まあファンの皆さんにはいろんな意見があるかと思いますが僕自身は6年前に発売された初のデジタルリマスタリングベスト「THE BEATLES 1」の方が圧倒的に衝撃的でした。

THE BEATLES 1

THE BEATLES 1


このCDを初めて車中で聞いたときはあまりに音質が良くて、3曲目の「SHE LOVES YOU」で感動して半泣きになったのを覚えています。サウンドが良くなるのは本当に大歓迎ですが、僕としては今回のようにあんまり曲をいじらないでほしい・・。それよりも未発表音源がどこかに存在するのならそれを発売してほしい。ありのままで。今回のことを天国でジョンとジョージはどんな思いで見ているのでしょうか。